園長日記

コーナーあそび

 

 リタ幼稚園では「コーナー遊び」を取り入れています。空間を「コーナー」に区切って、おもちゃなどを設置し遊びの環境を整えています。

「積み木コーナー」「おままごとコーナー」「絵本コーナー」「一人遊びコーナー」などです。それぞれをついたてや棚、テーブルで区切ってコーナーを作り出します。

 このコーナーで空間を区切ることで何が起こるかというと「その場所が何をして遊ぶ場所なのか」ということが明確になるのです。遊びの場所が明確になると、一人ひとりが遊びを見つけやすくなり、集中して遊び込むことにつながります。

 ある日、職員室にいると幼稚園の中がとても静かに感じました。各クラスが外遊びに出ているんだな、と思いました。何気なく廊下を歩いていると、年少組のこどもたちはお部屋の中で遊んでいたのでした。落ち着いた声で楽しそうに友達とやり取りをしながら遊び込む姿があり、静けさは集中して遊び込んでいるゆえのものでした。様子を見ているとお部屋に設定された各コーナー集まり、やってみたい遊びを見つけて楽しそうにしていました。

 私はその姿を写真におさめようとカメラを構えてお部屋に入りました。私はてっきり「あ、ともひろせんせいだ~!」「何しているの~?」とこどもたちが駆け寄ってくるかなと思っていたのですが、だれも私に見向きもしません。何人かは私に気づいて「チラッ」とこちらを向くのですが、すぐに視線を落として遊びに戻ります。

 私がお部屋にいても気にならないくらいに集中して遊び込んでいたのです。リタ幼稚園では遊びを通して、こどもたちがやってみたいことを選び取る力や、やってみようと決めたことに集中して取り組んでいく力が育まれることを信じ歩んでいますが、この日のこども達の姿から、遊びを通してそういった一人ひとりの豊かな心と生きる力が育まれていることを感じたのです。

 幼稚園にお越しになった際は、お部屋の各コーナーの様子も是非ご覧になっていただければ幸いです。

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